2019/03/15

誰も取り残さない、真のデジタルインクルージョンのために――ファーウェイのTech4ALL

HuaWaveはファーウェイ・ジャパンが運営するデジタルオウンドメディアです。「つながる、つなげる Connected Media」をコンセプトに、人と人、人とテクノロジー、人と社会をconnectする多彩なコンテンツをお届けします。

ファーウェイ 取締役副会長兼輪番会長 胡厚崑(ケン・フー)(HUAWEI BLOGより)

世界を変えるテクノロジーを作り出すときには、常に2つの疑問がつきまといます。

1つめは、それがもたらす変化は良いものなのかどうかです。少なくとも私は、ファーウェイが作り出すテクノロジーは良いものであり、だからこそそれを作っているのだと考えています。自分自身が信じることのできないもののために、これほどの労力をかけようとは思わないでしょう。

そこでもう1つの疑問が出てきます。良いものなのであれば、それを得ることができない人々をどうすればよいのか、ということです。

これは思いがけず難しい問題です。スペイン・バルセロナで開催された今年のMWC 2019では、業界全体が5GやAI、さまざまなスマートデバイスの進化に感嘆の声をあげるなか、私はデジタルインクルージョンをテーマとしたMinistrial Programme(政府や業界の要人が集まり議論する会議)に招かれました。こうした最新技術を使うことのできない、すべての人々について考えるための場です。

デジタル技術が世界を変えていることは間違いありません。しかし、すべての人々、すべての組織がデジタル技術による変化の恩恵を受けられるようにするには、どうすればよいのでしょうか?

私はバルセロナの会議の場で300名を超える政府関係者や企業経営者の方々に向けて、この質問を投げかけました。

その答えは簡単とは言えませんが、単純ではあります。それは、インクルージョンの意味を考え直すべきだ、ということです。これは我々が直面している最も重要な課題の1つだと言えるでしょう。

一例をあげれば、2018年3月、ナイジェリアの首都アブジャから550km離れたトボロという村に初めてモバイル通信の基地局が設置されました。村人たちにとってこれはきわめて大きな出来事でした。単に携帯電話が使えるようになったというだけではありません。農家の売上が増え、廃棄量が減りました。新しい店が次々とオープンし、交易量が増加しました。人々は必要な時に医療を受けられるようになりました。

この時初めて、モバイル技術がトボロの人々に世界とつながるためのライフラインを提供したのです。


ファーウェイのRuralStarソリューションによる基地局の設置を祝うトボロの村人たち

残念なことに、ナイジェリアでは3,600万人、約5人に1人が、いまだインターネットへのアクセス手段を持っていません。

世界を見渡せば、格差はさらに深刻です。GSMAによれば、10億人以上の人々がモバイルブロードバンドネットワークにアクセスできておらず、世界人口の半分にあたる38億人はインターネットを利用できていません。

インクルージョンは接続だけの問題ではない

接続はやはりデジタルインクルージョンの礎であり、ファーウェイは多くの人々が議論してきたデジタルデバイドの解消に尽力してきました。

ファーウェイは革新的なテクノロジーを活用し、自社の基地局のサイズ、複雑さ、電力消費を軽減してきました。これによって無線接続のコストが下がり、1億人を超える人々が初めて信頼できるモバイル通信サービスを利用できるようになりました。

しかし残念なことに、全世界にカバレッジが広がったとしても、それだけでは「つながった」ことにはなりません。

真のデジタルインクルージョンを目指すならば、誰もがデジタル技術に確実にアクセスできるようにしなければなりません。これがまず第一歩です。しかしさらに、誰もが手の届く価格であること、誰もがその恩恵を受けられること、誰もがその使い方がわかることも必要になります。

言い換えれば、我々はテクノロジーによるエンパワーメントを実現しなければならないのです。

エンパワーメントという概念は抽象的です。そこで、ファーウェイがやろうとしていることがよくわかる事例をご紹介しましょう。

世界にはおよそ3,400万人の聴覚障害を持つ子どもたちがいます。この子たちは文字の読み方を学習する際に、発音と文字とを結びつけるのに多大な苦労をします。

昨年ファーウェイは英国ろう協会(British Deaf Association)、欧州ろう連合(European Union of Deaf)と協力し、『StorySign』というアプリを作りました。

スマートフォンを本にかざすと、アニメーションのキャラクターが一語一語を画面で示しながらAIで物語を手話に翻訳してくれます。これで耳の聞こえない子どもたちは文字を読む際の障壁を克服することができ、家族で本を読む時間がよりインタラクティブなものになるのです。

現在このアプリは10か国語の手話に対応しており、今後さらに数を増やしていきます。

中小企業に力を与える

このように、インクルーシブなテクノロジーは人に力を与えます。

人だけではありません。企業、とりわけ中小企業のエンパワーメントについても考える必要があります。

中小企業はグローバル経済において大きな役割を果たしています。

  • 世界の全企業のうち90%が中小企業
  • 世界の全雇用のうち70%が中小企業によるもの


中小企業は地域コミュニティにおける真の屋台骨なのです。

しかし、中にはデジタルテクノロジーの導入がうまくいかない中小企業もあります。資金や人材が不足しているためです。テクノロジーがこうした企業のニーズに合っていないという場合もあります。

例えば、クラウドコンピューティングは中小企業にとって拡張性、効率、コストの面で有用なソリューションのはずです。しかしEU加盟国の70%の中小企業はクラウドを使っていません。

この背景にある理由をしっかりと理解したうえで、この割合を上げていくための取り組みを中小企業とともに進めていかなければなりません。

社会のあらゆるレベルでスキルを構築する

もう1つの問題は、デジタルスキルの不足です。これは社会のあらゆるレベルに影響します。EUの最新のデジタル進捗報告書によれば、2020年までにEU圏内の90%の求人でデジタルスキルが必須になるとされています。

しかしEU在住者の43%は検索やウェブ上の情報の精査といった基礎的なデジタルスキルを持っておらず、17%はデジタルスキルをまったく持っていません。

(デジタルデバイドと聞いて真っ先に思いつく場所ではないEUでさえ、こうなのです。)

こうしたデジタルスキルの不足は最終的にはEU経済にとって、そして基礎的な経済上のインクルージョンにとって、深刻なボトルネックとなりえます。

デジタルスキルを若者たち、職を持つ人たち、高齢者、とにかくすべての人々にもたらさなければなりません。

また、理系分野に進む女性や女の子の数を増やすことにとりわけ努力する必要があります。

こうした問題を解決するためには、政府はデジタルスキルの習得を初等教育の一環として取り入れ、企業は教育機関と連携してデジタルスキルを備えた未来の人材を育成していくべきです。

Tech4ALL――5年間で5億人にデジタル技術の恩恵を

ファーウェイは、テクノロジーは良いものであり、良いことをするために使われるべきだと考えています。完全なデジタルインクルージョンに向けて、当社はある計画を立案しました。

それがTech4 ALLです。

Tech4ALLには3つの優先事項があります。

  • すべての人に接続を:サービスの行き届かない地域や中小企業にフォーカスし、より多くの人々がネットワーク接続できるようにする
  • すべての人にアプリケーションを:開発者が特定のコミュニティや業界のニーズに合ったアプリケーションを開発できるよう、必要なツールとトレーニングを提供する
  • すべての人にスキルを:政府、学校、ビジネスコミュニティと連携し、デジタル技術に対する人々の意識を高め、誰もが豊かな生活を送るために必要なデジタルスキルを身に着けられるようにする


ファーウェイは今後5年間でデジタル技術の恩恵を直接的に受けられる人を世界で5億人増やすことを計画しています。このプログラムの詳細は、近日発表する予定です。

これは大きなミッションであり、我々はすべての答えを持っているわけではありません。そこで必要になるのが、より広範なコミュニティです。皆様にもぜひこうした取り組みを広める力になっていただければと思います。できるだけたくさんの協力が必要なのです。

デジタル技術の恩恵をより多くの人々、より多くのコミュニティに広めるためにはどうしたらよいか、何かいいアイデアをお持ちの方がいらっしゃれば、ぜひこちらからお聞かせください。

力を合わせれば、きっと前進できるはずです。

ファーウェイのTech4ALL特設サイト(英語)はこちら

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